御旗山(国指定史跡)
香桶交差点の西250m(長久手市富士浦602)
長久手北方の色金山から、戦況を見ながら兵を進めた徳川家康がこの山に陣を置き、
頂上に『金扇の馬標』を立てて掘隊を牽制した場所
天正12年(1584)4月9日早朝、色金山で軍議を開いた後、池田隊との決戦に向け進軍する途中、自軍の先遣隊が桧ケ根で堀隊に敗れ敗走してくるのを見て、兵の一部をこの山に向かわせ、金扇の馬印を立てて喚声をあげさせ、堀隊を威嚇しました。
堀秀政は山頂の馬印を見て、家康本隊が迫っていることに驚いて、兵をまとめて退却してゆきました。この馬印(御旗)を立てた故事にちなんで、後年に御旗山と呼ばれるようになりました。
御旗山は後年、地元の人々によって富士浅間神社が祀られ、富士が根とも呼ばれるようになりました。
◆御旗山碑
建立時期:不詳
建立者:不詳
建立の経緯:不詳
石碑の刻銘内容
正面刻銘:御旗山
右側刻銘:
天正十二年四月楽日信雄手羽柴秀吉戦宮時
徳川家康公援柴田氏於此地建牙施著而也
左側刻銘:村人有志 建立
石碑の大きさ:高さ 136cm 太さ 17㎝角
材質:花崗岩
◆富士社
富士社記:
一、祭神 木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ)
一、例祭 十月十五日
一、由緒
天正十二年(1584)四月の長久手合戦の折、家康が陣を張ったこの山に元和三年(1617)六月創建されたと伝えられる。明治五年村社に別格。
昭和二十一年宗教法人となる。昭和四十五年社殿の大改修をしたが、昭和六十年十二月火災により消失。
平成三年十月長湫区と崇敬者の支援により再建、面目を一新した。
地域の守護神として特に幼児の虫封じに御神威があるとされている。
一、境内地 六二九坪 (国指定史跡)